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ポリス・ストーリー/香港国際警察のあらすじ紹介
【起】ポリス・ストーリー/香港国際警察
香港警察の熱血刑事チェン・カークイ(ジャッキー・チェン)が、麻薬王チュウ(チュウ・ヤン)一味を検挙するため、大規模な張り込み作戦に参加するところから物語は始まります。
作戦はチュウの愛人サリナ(ブリジット・リン)を保護し、彼に不利な証言をさせることが目的でした。
しかし、計画は早々にバレてしまい、山間のバラック街で壮絶な銃撃戦とカーチェイスが繰り広げられます。
カークイは驚異的な身体能力を発揮し、バスに飛び移り、傘でバスを止めるという離れ業をやってのけ、チュウ一味を追い詰めます。
このオープニングシークエンスで、カークイの型破りだが正義感の強いキャラクターと、本作が放つ前代未聞のアクションの熱量が観客に叩きつけられます。
彼はサリナを確保し、裁判での証言を約束させるための保護任務に就くことになりますが、これが後に彼を窮地に陥れる事件の始まりとなるのです。
【承】ポリス・ストーリー/香港国際警察
カークイは、裁判で証言するまでサリナを保護する任務に就きますが、彼女は非協力的で、様々な悪戯を仕掛けてカークイを困らせます。
そんな中、カークイは恋人のメイ(マギー・チャン)にサリナを従妹だと偽って紹介しますが、サリナの存在が原因でメイとの関係に亀裂が生じてしまいます。
さらに、チュウの手下たちがサリナの命を狙って執拗に襲撃してきます。
カークイは何度も危機を乗り越えサリナを守りますが、肝心の裁判当日、サリナは姿を消してしまい、証拠不十分でチュウは釈放されてしまいます。
この結果、カークイは警察内で孤立し、彼の努力は水泡に帰します。
釈放されたチュウは、自分を追い詰めたカークイへの復讐を計画し、彼を陥れるための卑劣な罠を仕掛け始めます。
正義を貫こうとしたカークイが、組織のルールと悪の策略によって徐々に追い詰められていく苦悩が描かれます。
【転】ポリス・ストーリー/香港国際警察
チュウは、カークイを陥れるため、彼の上司である警部を殺害し、その殺人の濡れ衣をカークイに着せます。
現場に残された証拠はすべてカークイが犯人であることを示しており、彼は同僚の警察官たちから追われる身となってしまいます。
絶体絶命の窮地に立たされたカークイは、自らの潔白を証明するために警察から逃走します。
この時、チュウに裏切られ命の危険を感じていたサリナが、彼の無実を証明できる唯一の証人として行動を開始します。
彼女はチュウのオフィスに忍び込み、彼の犯罪の証拠となるデータをコンピュータから盗み出します。
一方、カークイはチュウとその一味が潜伏するショッピングモールへと単身で乗り込みます。
警察からも悪党からも追われる中、たった一人で巨大な悪に立ち向かうことを決意したカークイの孤独な戦いが始まります。
物語はクライマックスに向けて一気に加速していきます。
【結】ポリス・ストーリー/香港国際警察
物語のクライマックスは、巨大なショッピングモール全体を舞台にした壮絶な死闘です。
カークイは、チュウ一味を相手に、ショーケースを突き破り、エスカレーターを滑り降り、バイクで店内を暴走するなど、常人離れしたアクションを繰り広げます。
彼は満身創痍になりながらも、決して諦めず、悪党たちを次々と叩きのめしていきます。
そして、逃げようとするチュウを追い詰め、数階の高さにあるポールを電飾を突き破りながら滑り降りるという、映画史に残る伝説的なスタントで彼の眼前に着地します。
怒りに燃えるカークイは、駆けつけた警察やマスコミの目の前でチュウを叩きのめし、自らの正義を証明します。
最終的に、サリナが持ち出した証拠によってチュウの悪事はすべて暴かれ、カークイの容疑は晴れます。
彼はヒーローとして迎えられますが、その体は傷だらけであり、彼の貫いた正義がどれほど過酷な代償を伴うものであったかを物語って幕を閉じます。
ポリス・ストーリー/香港国際警察の感想
この映画は、単なるアクション映画の枠を超え、「個人の正義」がいかに組織や社会の壁に阻まれ、それでもなお貫き通すことの尊さと痛みを描いた傑作です。
ジャッキー・チェン演じるチェン・カークイ刑事の、不器用ながらも揺るぎない正義感は、観る者の胸を熱く打ちます。
演出面では、CGのない時代に生身の肉体だけで作り上げたアクションシーンの数々が圧巻の一言です。
特に、ショッピングモールでのポール滑降シーンは、もはやスタントという言葉では表現しきれない、命懸けの「記録映像」とも言うべき凄みがあります。
脚本も、アクションの合間に挟まれるコメディ要素と、恋人メイとのシリアスなドラマが絶妙な緩急を生み出しています。
ジャッキーの体を張った演技はもちろん、彼を翻弄するブリジット・リンとマギー・チャンの魅力も光ります。
最も印象的なのは、やはりクライマックスで満身創痍のカークイが「俺がやる!」と叫び、悪を徹底的に打ちのめす姿です。
そこには理屈を超えたカタルシスがあり、観終わった後には、彼の痛みと勝利に心からの拍手を送りたくなるような、興奮と感動が同時に押し寄せました。
ポリス・ストーリー/香港国際警察のおすすめ理由
評価4.8とした理由は、本作が香港アクション映画、いや世界のアクション映画史における金字塔であるからです。
CG全盛の現代において、生身の人間がここまで体を張って作り上げた映像の迫力と熱量は、他の追随を許しません。
物語も勧善懲悪という単純な構図に留まらず、主人公が組織に裏切られ孤立無援となるサスペンスフルな展開があり、観る者を引き込みます。
アクション、コメディ、ドラマのバランスが奇跡的なレベルで融合しており、エンターテイメントとしてほぼ完璧な完成度を誇ります。
減点0.2は、一部のコメディシーンが現代の感覚ではやや古風に感じられる可能性がある点を考慮しましたが、それを補って余りある魅力と功績を持つ不朽の名作です。
ポリス・ストーリー/香港国際警察のその他情報
1986年の第5回香港電影金像奨で最優秀作品賞と最優秀アクション設計賞を受賞しました。
批評家や観客から絶大な支持を受け、ジャッキー・チェンのキャリアにおける代表作の一つとして広く認知されています。
特に欧米の映画人にも大きな影響を与え、クエンティン・タランティーノ監督などが本作を高く評価していることは有名です。
文字通り、世界のアクション映画のスタンダードを引き上げた歴史的な一作と評価されています。


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