

作品情報
- WASABI
- 製作年:2001
- 洋画
- 製作年:2001
- 上映時間:94分
- カテゴリ:アクション, コメディ, ドラマ
- 監督:ジェラール・クラヴジック
キャスト
WASABIのあらすじ紹介
【起】WASABI
パリ警視庁のはみだし刑事ユベールは、強引な捜査手法が問題となり謹慎処分を受けます。
そんな折、かつて日本で深く愛した女性ミコが亡くなったという知らせと、彼女の弁護士からの連絡が舞い込み、ユベールは日本へ向かうことになります。
ミコはユベールにとって忘れられない、唯一心を許した女性でした。
【承】WASABI
日本に到着したユベールは、ミコの遺言執行人から衝撃の事実を知らされます。
それは、ミコとの間に娘ユミがいたこと、そしてユミが2億ドルもの莫大なミコの遺産の唯一の相続人であるということでした。
しかし、ユミが遺産を相続できるのは2日後に迎える20歳の誕生日以降。
ユベールは、自分が父親であることをユミに隠したまま、彼女の保護者として数日間を共に過ごすことになります。
【転】WASABI
天真爛漫で派手好きな現代っ子のユミに振り回されながらも、ユベールは徐々に父親としての感情を抱き始めます。
しかし、ミコの遺産を狙うヤクザ組織「赤鬼組」がユミの命を狙い始め、事態は一変。
ユベールは、かつての同僚で今は日本の情報機関に所属するモモの助けを借りながら、得意の戦闘能力を駆使してユミを守るために奔走します。
激しい銃撃戦やカーチェイスの果てに、ユベールはついにユミに自分が実の父親であることを告白するのでした。
【結】WASABI
ユミは父の告白に戸惑いながらも、自分を守るために命を張るユベールの姿に心を開いていきます。
そして迎えた20歳の誕生日、ヤクザ組織との最終決戦を経て、ユベールとモモは組織を壊滅させます。
ユミは無事に遺産を相続し、父と娘は短いながらも濃密な時間を通して確かな絆で結ばれます。
ユベールは父としての役割を果たし、成長したユミに見送られながら、新たな思いを胸にパリへと帰っていくのでした。
WASABIの感想
この『WASABI』という作品は、フランスの名優ジャン・レノ氏の魅力が炸裂する、実に痛快なアクションコメディでございますね。
彼が演じる強面ながらもどこか不器用で愛情深い刑事ユベールと、当時日本で絶大な人気を誇った広末涼子さん演じるキュートで奔放な娘ユミとの化学反応は、観る者を惹きつけてやみません。
特に、文化の異なる日本でユベールが体験するカルチャーギャップ、例えばタイトルにもなっている「ワサビ」を大量に食べて悶絶するシーンなどは、ベタながらも大いに笑わせていただきました。
アクションシーンの切れ味はリュック・ベッソン製作ならではのスタイリッシュさがありつつ、全体としてはコミカルな雰囲気が漂い、気軽に楽しめるエンターテイメント作品として非常に高い完成度を誇っていると感じます。
物語の核心には父娘の愛情という普遍的なテーマがあり、破天荒な展開の中にもホロリとさせられる瞬間が散りばめられている点も好感が持てます。
日本の描写には若干ステレオタイプな部分も見受けられますが、それもご愛嬌。
ジャン・レノ氏の新たな一面と、若き日の広末涼子さんの輝きを堪能できる、心温まる快作と言えるでしょう。


コメント