はじまりのうた BEGIN AGAIN (2013) ネタバレあらすじ紹介

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はじまりのうた BEGIN AGAINのあらすじ紹介

【起】はじまりのうた BEGIN AGAIN

イギリス出身のシンガーソングライター、グレタは、恋人で音楽パートナーでもあるデイヴがメジャーレーベルとの契約を機にニューヨークへ渡ります。
しかし、成功を収めたデイヴはスターダムに酔いしれ、音楽プロデューサーのミムと浮気をしてしまいます。
デイヴの裏切りを知り深く傷ついたグレタは、彼の元を去り、旧友であるスティーヴの家に身を寄せます。
ある夜、スティーヴに無理やり連れ出されたライブバーで、グレタは失意の中、自作曲を弾き語りで披露します。
その場に偶然居合わせたのが、かつては敏腕音楽プロデューサーだったものの、今では酒に溺れ、共同設立したレコード会社をクビになり、妻や娘とも別居中の男、ダンでした。
彼はグレタの荒削りながらも魂のこもった歌声に、才能の原石を見出し、その場でアルバム制作の話を持ちかけるのです。

【承】はじまりのうた BEGIN AGAIN

ダンからの突然のオファーに、イギリスへ帰るつもりだったグレタは一度は断ります。
しかし、音楽に対する彼の純粋な情熱と、常識にとらわれない斬新なビジョンに心を動かされ、共にアルバムを作ることを決意します。
しかし、二人にはレコーディングスタジオを借りる資金がありませんでした。
そこでダンが提案したのは、ニューヨークの街全体をスタジオに見立て、屋外でゲリラレコーディングを行うという前代未聞の計画でした。
地下鉄のホーム、ビルの屋上、セントラルパークの湖の上など、街の喧騒や環境音さえも音楽の一部として取り込んでいくのです。
ダンの旧友であるミュージシャンたちや、疎遠だった彼の娘でギタリストのヴァイオレットも加わり、ユニークなアルバム制作が始まります。
この過程を通じて、グレタとダンは音楽という絆で結ばれ、互いに失いかけていた人生への情熱と自信を取り戻していきます。

【転】はじまりのうた BEGIN AGAIN

ニューヨークの街角でのレコーディングは順調に進み、グレタとダンの間には、恋愛を超えた深く創造的なパートナーシップが築かれていきました。
ダンは娘ヴァイオレットとの関係を修復し、グレタもまたデイヴとの別れの傷から立ち直りつつありました。
そんな中、グラミー賞を受賞したデイヴからグレタに連絡が入ります。
彼は自身の過ちを深く後悔していると謝罪し、グレタが作った曲「Lost Stars」を聴かせ、彼女にヨリを戻したいと懇願します。
一方、完成したアルバムの音源を、ダンがかつて設立したレコード会社に持ち込みますが、社長のサウルは商業的な成功は見込めないと判断し、ごくわずかな契約金しか提示しません。
プライドを傷つけられたダンは契約を蹴り、自分たちの力で世に出すことを決意します。
そしてグレタは、デイヴのライブに招待され、彼が歌う「Lost Stars」を客席から見つめるのですが、そのアレンジは彼女の意図とはかけ離れた、大衆に媚びる派手なものへと変貌していました。

【結】はじまりのうた BEGIN AGAIN

デイヴが歌う商業的にアレンジされた「Lost Stars」を聴き、グレタは彼がもはや自分と同じ場所にはいないことをはっきりと悟ります。
彼女は彼のパフォーマンスが終わるのを待つことなく、静かに会場を後にし、彼との関係に完全に終止符を打ちました。
そして、ダンに会いに行き、完成したアルバムをレコード会社を介さずに、オンラインで1ドルという破格の値段で配信することを提案します。
それは、自分たちの音楽を純粋な形でリスナーに直接届けたいという、彼女の強い意志の表れでした。
ダンはその画期的なアイデアに心から賛同し、二人はアルバムの配信を開始します。
この試みはSNSを通じて瞬く間に拡散され、初日で1万ダウンロードを記録するという大成功を収めるのです。
ダンはこれを機に妻と娘のもとへ戻り、家族との新たな関係を始めます。
グレタは自転車でニューヨークの街を晴れやかに走り抜け、輝かしい未来へと向かう新たな「はじまり」を迎えました。
二人は恋人にはならず、最高の音楽パートナーとして、それぞれの道を歩み出すのです。

はじまりのうた BEGIN AGAINの感想

人生の再出発と音楽が持つ根源的な力を、温かくも爽快に描き出した傑作です。
失敗し、道に迷った二人が音楽を通じて出会い、互いの才能を認め合い、失った情熱を取り戻していく姿は、観る者の心に深い感動と希望を与えてくれます。
特筆すべきは、安易な恋愛関係に帰結させず、音楽という純粋な絆で結ばれた創造的パートナーシップという新しい男女の関係性を提示した点です。
ニューヨークの街角でゲリラレコーディングを行うシーンは、街のノイズさえも音楽に変えてしまう独創的な演出が素晴らしく、映像と音楽が完璧に調和しています。
キーラ・ナイトレイの飾らない歌声とマーク・ラファロの人間味あふれる演技の化学反応が、物語にリアリティと温かみをもたらしています。
イヤホンスプリッターで互いのプレイリストを共有し、夜のニューヨークを歩くシーンは、言葉以上に心が通い合う瞬間を描いた屈指の名場面です。
鑑賞後には、明日から何か新しいことを始めたくなるような、清々しくポジティブな感情に包まれました。

はじまりのうた BEGIN AGAINのおすすめ理由

音楽映画としての完成度が極めて高く、物語、音楽、演技、そしてニューヨークという街の魅力、そのすべてが完璧に融合しているからです。
挫折からの再生という普遍的なテーマを、陳腐な恋愛ドラマに陥ることなく、音楽への愛と創造の喜びに満ちた爽やかな物語として描き切った手腕は見事です。
特に、劇中で生まれる楽曲群はサウンドトラックとしてだけでも一級品であり、物語の感動を何倍にも増幅させています。
観る人を選ばず、誰もがポジティブなエネルギーを受け取れる作品であり、心に深く残る感動を与えてくれる点を高く評価し、4.5点としました。

はじまりのうた BEGIN AGAINのその他情報

第87回アカデミー賞において、劇中歌「Lost Stars」が歌曲賞にノミネートされました。
批評家筋からも絶賛され、Rotten Tomatoesなどのレビューサイトでも高い支持率を獲得。
インディペンデント映画としては異例の世界的な大ヒットを記録し、監督であるジョン・カーニーの評価を不動のものにした代表作として知られています。

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