想いのこし (2014) ネタバレあらすじ紹介

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想いのこしのあらすじ紹介

【起】想いのこし

金に汚く自己中心的な日々を送る本多ガジロウは、ある日交通事故に遭遇します。
自身は軽傷で済んだものの、同じ事故でポールダンサーの笠原ユウコ、その仲間であるルカ、ケイ、そして消防士のジョニーが命を落としてしまいます。
事故後、なぜかガジロウの前に4人の幽霊が現れ、彼にしかその姿が見えないことが判明します。
彼女たちはこの世に強い未練、すなわち「想いのこし」があるために成仏できないと訴え、ガジロウにそれを叶える手伝いをしてほしいと頼み込みます。
最初は全く相手にしなかったガジロウですが、ユウコが残した大金を目当てに、不承不承ながら彼らの最後の願いを叶えるという奇妙な契約を結ぶことになるのでした。

【承】想いのこし

最初に手掛けるのは、シングルマザーだったルカの想いのこしです。
ガジロウは彼女の幼い息子・幸太郎に会いに行き、父親のふりをして幼稚園の運動会に参加します。
最初はぎこちなかったものの、懸命に走る幸太郎の姿に心を動かされ、本気で応援することでルカの想いを届けます。
息子への愛が満たされたルカは感謝を告げて成仏します。
次に、ウェディングドレスを着ることが夢だったケイのため、ドレスを手配し記念写真を撮影します。
この奇妙な共同生活とミッションを通して、金のことしか頭になかったガジロウの心に、人を思いやる気持ちが少しずつ芽生え始めていくのでした。

【転】想いのこし

続いて消防士ジョニーの想いのこしである、恋人へのプロポーズの返事を聞くため、ガジロウは彼女の元を訪れます。
ジョニーの最後の想いを伝えると、彼女は涙ながらに「はい」と答え、ジョニーもまた満足して成仏しました。
残るはリーダー格のユウコただ一人となりますが、彼女の想いのこしは、勘当された父親に自分のポールダンスを見せることでした。
ガジロウはユウコに代わってポールダンスを猛練習しますが、その最中、物語の核心を突く衝撃の事実が明らかになります。
あの日、ユウコたちの車が事故を起こした直接の原因は、ガジロウが道に投げ捨てた空き缶を避けたためだったのです。
自分が彼らを死なせたと知ったガジロウは罪の意識に苛まれ、絶望の淵に立たされるのでした。

【結】想いのこし

自らが犯した罪の重さに打ちひしがれるガジロウでしたが、ユウコの最後の願いを叶えることこそが唯一の贖罪だと決意を固めます。
彼はユウコの父親のもとへ土下座し、娘の最後の晴れ舞台を見てほしいと必死に懇願します。
そして迎えたステージ当日、駆けつけた父親が見守る中、ガジロウはユウコをその身に憑依させ、彼女の魂が宿った圧巻のポールダンスを披露します。
その美しくも切ない舞は、頑なだった父親の心を溶かし、娘への愛を再確認させました。
全ての想いを遂げたユウコはガジロウに感謝を伝え、光の中へと消えていきます。
一人残されたガジロウは過去の自分と決別し、彼らの想いを胸に、ポールダンサーとして新たな人生を真摯に歩み始めるのでした。

想いのこしの感想

死者との対話を通じて「生きること」の意味を問い直す、贖罪と再生の物語です。
ファンタジーと人情劇の巧みな融合、特に平川監督らしいウェットな感情演出が光ります。
何より、クズ男から再生していく主人公を演じた岡田将生さんの熱演が素晴らしく、過酷なトレーニングを積んだポールダンスのシーンは圧巻の一言です。
彼がユウコに憑依され、父親の前で舞うクライマックスは、罪を背負った男が死者の想いをその身に宿して輝く姿であり、涙なしには見られません。
序盤のコメディタッチから一転、登場人物たちの切ない想いが胸に迫り、鑑賞後には温かい感動と、少しだけ人に優しくなれるような前向きな気持ちが残る作品でした。

想いのこしのおすすめ理由

王道の人情コメディの枠組みの中で、「贖罪」という重厚なテーマを真正面から描き切った点を高く評価します。
特に、岡田将生さんのキャリアを代表するほどの役作りと熱演が、物語に圧倒的な説得力と感動を与えています。
終盤のどんでん返しからクライマックスへと駆け上がるカタルシスは非常に強力です。
一方で、物語の展開にややご都合主義的な部分が見られる点や、幽霊が見えるというファンタジー設定が観る人を選ぶ可能性があるため、この評価としました。

想いのこしのその他情報

原作は岡本貴也の戯曲「彼女の言うことには。
」。
興行的には大ヒットとまではいきませんでしたが、主演の岡田将生による体当たりの演技、特に過酷なトレーニングを経て習得したポールダンスのシーンは批評家や観客から高く評価され、彼の新境地を開いた代表作の一つとして認知されています。
公開後も「泣ける映画」として口コミで評判が広がり、隠れた名作として語り継がれている作品です。

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