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ザ・ファブルのあらすじ紹介
【起】ザ・ファブル
どんな相手も6秒以内に殺すという天才的な殺し屋「ファブル」は、育ての親であるボスから「一年間、誰も殺さずに大阪で普通に暮らせ」というミッションを与えられます。
殺しが体に染みついている彼は、相棒のヨウコと共に「佐藤アキラ」という偽名で一般社会に溶け込もうとしますが、その常識外れな言動で周囲を困惑させます。
身元を保証してくれた真黒組の海老原の紹介で、デザイン会社「オクトパス」でアルバイトを始めるものの、猫舌を克服できなかったり、感情表現が苦手だったりと、前途多難な生活が始まります。
同僚のミサキや社長の田高田との交流を通じて、アキラはこれまで感じたことのない穏やかな感情を抱き始めますが、裏社会の不穏な影が静かに彼の日常に忍び寄ってくるのでした。
【承】ザ・ファブル
アキラが不器用ながらも平穏な日常に馴染もうとする一方、彼が身を寄せる真黒組では、刑期を終えて出所した若頭補佐の小島が問題を起こし始めます。
小島は組の金を使い込み、自身のシノギのためにグラビアアイドルのヒナコを監禁し、非道な計画を企てます。
偶然にもヒナコの友人であったミサキは、彼女を救おうとしますが、逆に小島の怒りを買い、危険な状況に陥ってしまいます。
アキラはミサキの身を案じますが、ボスとの「誰も殺さない」という約束が彼の行動を縛ります。
殺しを禁じられた伝説の殺し屋は、大切な人を守るためにどう動くべきか苦悩します。
小島の暴走はエスカレートし、アキラとミサキが築き始めたささやかな日常は、暴力的な渦に巻き込まれていくのです。
【転】ザ・ファブル
ついに小島はミサキを誘拐し、自身の計画の障害となるアキラを抹殺しようと画策します。
ミサキの危機を知ったアキラは、ボスからの命令を遵守しつつ彼女を救い出すという、極めて困難な決断を下します。
彼はファブルとしての能力を限定的に解放し、ヨウコのサポートを受けながら、小島がアジトとする廃工場へと単身で乗り込みます。
そこには小島だけでなく、ファブルに個人的な恨みを抱く殺し屋フードと、その相棒である砂川が待ち構えていました。
殺さずに敵を制圧するという鉄則を守りながら、アキラは驚異的な戦闘スキルと状況判断能力を発揮し、多数の敵を次々と無力化していきます。
この戦いは、彼のプロフェッショナルとしての矜持と、佐藤アキラとして芽生えた人間的な感情が試される、本作最大のクライマックスとなります。
【結】ザ・ファブル
激闘の末、アキラはフードと砂川を倒し、ついにミサキを人質に取る小島と対峙します。
発砲する小島に対し、アキラは銃弾を紙一重でかわし、一瞬の隙を突いて彼を気絶させることに成功しました。
ミサキを無事に救出した後、彼は後処理を駆けつけた海老原に託します。
この一件でアキラの正体がファブルであると確信した海老原は、彼に深い畏敬の念を抱きます。
事件は解決し、アキラは再びデザイン会社「オクトパス」でのアルバイト生活に戻りました。
ミサキとの関係も以前より親密になり、彼は「普通に生きる」ことの温かさと価値を改めて実感します。
しかし、ボスから課せられた一年間の休業期間はまだ続いており、彼の「殺さない殺し屋」としての物語は、続編を予感させながら幕を閉じるのです。
ザ・ファブルの感想
本作は「殺さない殺し屋」という矛盾したテーマを、爽快なアクションと人間ドラマで見事に描き切った傑作です。
殺しがアイデンティティだった男が、普通に生きることで人間性を取り戻していく過程は、我々に「生きるとは何か」を問いかけます。
演出面では、特に岡田准一自身が設計したという常識外れのアクションシーンが圧巻で、CGに頼らない生身の動きがリアリティと興奮を最大限に引き出しています。
脚本も、原作のユーモアとシリアスの絶妙なバランスを保ちつつ、映画的なカタルシスを加えています。
岡田准一の、感情を殺したプロの顔と、不器用でコミカルな日常の顔を演じ分ける技量は見事の一言です。
最も印象的なのは、廃工場での「殺さず無力化する」戦闘シーンで、彼の哲学が凝縮されていました。
全体を通して、手に汗握る緊張感と、心が温まるような優しさが同居しており、鑑賞後には爽快感と一抹の切なさが残りました。
ザ・ファブルのおすすめ理由
原作漫画の魅力を損なうことなく、実写映画ならではのダイナミズムを付加した点が高評価の理由です。
特に、主演の岡田准一が見せる超絶アクションは、邦画のレベルを遥かに超えており、これだけでも観る価値があります。
コメディとシリアスの緩急が巧みで、観客を飽きさせない脚本も見事です。
脇を固める俳優陣もそれぞれキャラクターが立っており、物語に深みを与えています。
ただ、一部のキャラクター描写がやや類型的である点や、原作ファンからすると省略されたエピソードがある点を考慮し、満点ではなく4.2としました。
ザ・ファブルのその他情報
本作は特定の映画賞での大きな受賞歴はありませんが、興行収入は19億円を超えるヒットを記録し、観客から高い評価を得ました。
特にアクションシーンへの称賛が多く、岡田准一の俳優としての新たな代表作と位置づけられています。
その人気から、続編である「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」が製作されるなど、シリーズ化するほどの成功を収めています。


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