嘘を愛する女 (2018) ネタバレあらすじ紹介

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嘘を愛する女のあらすじ紹介

【起】嘘を愛する女

大手食品メーカーで働くキャリアウーマンの川原由加利は、研究医で心優しい恋人の小出桔平と5年間同棲し、公私ともに充実した日々を送っていました。
しかしその幸せは突然崩れ去ります。
ある日、桔平がくも膜下出血で倒れ意識不明に陥ったのです。
警察から連絡を受けた由加利が病院に駆けつけると、そこで桔平の職業はおろか、名前すらも全てが嘘であったという衝撃の事実を告げられます。
彼が所持していた運転免許証や医師免許証は精巧に偽造されたものであり、5年間愛した恋人が一体誰なのか、その素性も本名も全く分からないという絶望的な状況に由加利は突き落とされました。

【承】嘘を愛する女

愛した恋人の全てが嘘だったという事実を受け入れられない由加利は、彼の正体を突き止めるため、私立探偵の海原匠を雇うことを決意します。
海原の調査によって、桔平の部屋から700ページにも及ぶ未発表の小説の原稿が見つかります。
その小説には、瀬戸内海に浮かぶ小さな島を舞台にした、ある家族の温かくも切ない物語が綴られていました。
由加利は、この小説こそが彼の過去を解き明かす唯一の手がかりだと直感し、物語に描かれた地名や出来事を頼りに、瀬戸内海へと向かいます。
一方で、彼の部屋からは多数の偽造免許証が発見され、彼が何らかの事件に関与しているのではないかという疑念も生まれ、由加利の心は不安でかき乱されていきます。

【転】嘘を愛する女

小説に記された瀬戸内海の島に降り立った由加利は、聞き込み調査を開始しますが、なかなか手がかりは見つかりません。
しかし、そこで出会ったシングルマザーの心葉とその息子との交流を通し、少しずつ閉ざしていた心を開いていきます。
そして海原の調査と由加利自身の執念により、ついに桔平の過去の断片が明らかになっていきます。
彼がかつてこの島で「木村」という姓を名乗っていたこと、そして著名な小説家のゴーストライターとして生計を立てていたという衝撃の事実が判明します。
さらに彼が名前と過去を捨てて生きるようになった背景には、不慮の事故で幼い娘を亡くし、妻とも離別したという、あまりにも悲しく罪悪感に満ちた過去が存在していたのです。

【結】嘘を愛する女

桔平の本当の名前は木村であり、彼は人気小説家・榎本(吉田鋼太郎)のゴーストライターでした。
彼は、自身の不注意が原因で幼い娘を死なせてしまったという耐え難い罪の意識から逃れるため、過去を全て捨て、小出桔平という偽りの人格として生きてきたのです。
彼が書いていた小説は、亡くした娘と妻、そしてあり得たかもしれない幸せな家族への想いを綴った、彼の魂そのものでした。
全ての真実を知った由加利は、彼の嘘も、その嘘をつかなければならなかった彼の深い悲しみも全て受け入れ、愛することを決意します。
意識の戻らない桔平のベッドの傍らで、由加利は彼の小説を読み聞かせ続けます。
すると、彼女の愛に応えるかのように、桔平の指が微かに動きます。
二人の未来に一条の光が差し込むことを予感させ、物語は幕を閉じます。

嘘を愛する女の感想

本作は、「愛する人の全てが嘘だったら、あなたはその人を許せますか」という根源的な問いを、ミステリーとラブストーリーを巧みに融合させて観客に投げかけてきます。
愛とは相手の肩書きや過去を知ることではなく、その存在そのものを信じ抜くことであるというテーマ性が、物語を通して痛切に伝わってきました。
都会の洗練された映像と瀬戸内海のノスタルジックな風景の対比が美しく、謎が少しずつ紐解かれていく脚本の構成も秀逸です。
キャリアウーマンの鎧が剥がれ落ちていく由加利の葛藤や絶望、そして再生を見事に演じきった長澤まさみさんの演技は圧巻の一言です。
また、嘘の中に真実の優しさを滲ませる高橋一生さんのミステリアスな存在感も、物語に深みを与えています。
最も印象に残っているのは、由加利が桔平の小説を読み、彼の本当の心に触れていく一連のシーンです。
切なくも温かい感動に包まれ、愛の形について深く考えさせられる傑作です。

嘘を愛する女のおすすめ理由

ラブストーリーとしての情緒と、ミステリーとしてのサスペンスが絶妙なバランスで成り立っている点を高く評価しました。
愛する人の過去を探るという設定が、単なる恋愛映画に留まらない深みを生み出しています。
長澤まさみと高橋一生という二人の主演俳優のケミストリーと、それぞれの繊細な感情表現は、この映画の最大の魅力です。
嘘の裏に隠された真実が明らかになる終盤の展開は、涙なしには見られません。
ただし、ミステリー要素としては、ある程度展開が予測できる部分もあり、満点の5.0ではなく、わずかに引いた4.2点としました。

嘘を愛する女のその他情報

第42回日本アカデミー賞にて、主演の長澤まさみが優秀主演女優賞を受賞しました。
また、興行的にも成功を収め、観客動員数は100万人を突破するなど、批評家からも一般の観客からも高い評価を得た作品です。
「嘘」というテーマを扱いながらも、観終わった後に温かい気持ちになれると話題を呼びました。

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