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わたしの幸せな結婚のあらすじ紹介
【起】わたしの幸せな結婚
名家に生まれながらも、実母を早くに亡くし、継母と異母妹に虐げられて育った斎森美世。
彼女はある日突然、類まれなる美貌を持つものの、冷酷無慈悲と噂される軍人・久堂清霞のもとへ嫁ぐことを命じられます。
これは美世にとって、まさに生き地獄からの新たな試練の始まりを意味していました。
【承】わたしの幸せな結婚
久堂家での生活は、当初美世が想像していた通りの冷たいものでした。
しかし、清霞の不器用ながらも垣間見える優しさや、美世の作る素朴な料理を「うまい」と認める姿に、美世は徐々に心を開いていきます。
清霞もまた、美世の健気さ、そして隠された芯の強さに気づき、彼女を守りたいという感情が芽生え始めます。
二人の間には、ゆっくりとですが確かな絆が育まれていきました。
【転】わたしの幸せな結婚
しかし、二人の穏やかな日々は長くは続きませんでした。
美世の異能の力が覚醒し始め、それが原因で宮中に封印されていた強大な「異形」を呼び覚ますきっかけを作ってしまいます。
さらに、美世の実家である斎森家や、清霞の政敵たちの陰謀が複雑に絡み合い、美世は誘拐され、命の危険にさらされます。
清霞は美世を救うため、そして国を揺るがす危機に立ち向かうため、命を賭した戦いに身を投じることになります。
【結】わたしの幸せな結婚
清霞は、異形や敵対勢力との激しい戦いの末、満身創痍となりながらも美世を救い出します。
美世もまた、自身の持つ「夢見の力」を覚醒させ、清霞を助けます。
全ての戦いが終わり、二人は互いの存在がかけがえのないものであることを再確認します。
美世は虐げられてきた過去を乗り越え、清霞の妻として、そして一人の人間として、幸せな未来を掴み取ることを決意するのでした。
ラストシーンでは、二人が穏やかに寄り添い、真の「わたしの幸せな結婚」の始まりを予感させます。
わたしの幸せな結婚の感想
本作は、王道のシンデレラストーリーに、和風ファンタジーと異能バトルという要素を巧みに織り交ぜた、見応えのある作品でございました。
目黒蓮さん演じる久堂清霞の、氷のような冷たさの奥に秘められた深い愛情と、今田美桜さん演じる斎森美世の、逆境にあっても失われない純粋さと強さが、スクリーンからひしひしと伝わってきましたね。
特に、美世がトラウマを乗り越え、自身の力に目覚めていく過程は、観る者の心を強く打ちます。
清霞が美世をただ守るだけでなく、彼女の成長を静かに見守り、支える姿には、理想のパートナーシップを感じました。
ネタバレになりますが、美世の「夢見の力」が、実は強大な異能であり、それが物語の鍵を握るという展開は、サスペンスフルで非常に引き込まれました。
終盤の異形との戦闘シーンは、VFXも素晴らしく、邦画のファンタジー作品として高いクオリティを示していたのではないでしょうか。
斎森家の人々の非道さや、彼らが迎える結末にはカタルシスを感じましたし、清霞と美世の間に横たわる障害が次々と現れる展開は、ハラハラさせられると同時に、二人の絆の強さを際立たせていました。
ただ、原作が長編であるためか、登場人物の背景描写や、異能に関する複雑な設定がやや駆け足に感じられる部分もございました。
もう少し時間をかけて丁寧に描いてほしかったという思いも残りますが、それを補って余りあるほど、主演二人のchemistryと、切なくも美しい愛の物語は観客の心を掴んだことでしょう。
特に、清霞が美世の手を取り「おいで」と優しく促すシーンや、美世が初めて自分の意志で清霞を守ろうとする姿は、涙なしには見られませんでした。
映像美や音楽も素晴らしく、作品の世界観に浸ることができました。
純愛とファンタジーが融合した、心に残る一作でございます。


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