作品情報
- ローマの休日
- 製作年:1953
- 洋画
- 製作年:1953
- 上映時間:118分
- カテゴリ:ラブロマンス, コメディ, ドラマ
- 監督:ウィリアム・ワイラー
キャスト
ローマの休日のあらすじ紹介
【起】ローマの休日
ヨーロッパ歴訪中の某小国の王女アンは、過密な公務と窮屈な生活に疲れ果て、ヒステリーを起こしてしまいます。
鎮静剤を打たれた彼女は、眠りに落ちる前にこっそり大使館を抜け出し、解放感を求めてローマの夜の街へとさまよい出ます。
しかし、薬が効いてきたアンは広場のベンチで眠り込んでしまい、そこを偶然通りかかったアメリカ人新聞記者のジョー・ブラッドレーに発見されます。
彼は正体不明で朦朧としている彼女を放っておけず、仕方なく自分のアパートへ連れて帰ることにしました。
この時、ジョーは目の前の女性が、国を代表するプリンセスであるとは夢にも思っていませんでした。
【承】ローマの休日
翌朝、ジョーは新聞でアン王女が急病のため記者会見が中止になったという記事を読み、昨夜介抱した女性がそのアン王女本人であると気づきます。
これを千載一遇のチャンスと見た彼は、王女の秘密のローマでの一日を独占取材し、大スクープをものにしようと企みます。
彼は同僚のカメラマン、アーヴィングを呼び出し、アンには身分を隠したまま、ローマの街を案内すると持ちかけます。
王女という身分から解放され、生まれて初めての自由な時間を渇望していたアンは、その申し出を無邪気に受け入れます。
こうして、ベスパでのローマ名所巡り、カフェでの一休み、美容院での大胆なヘアカットなど、二人の忘れられない一日が始まり、互いに惹かれ合っていくのです。
【転】ローマの休日
スペイン広場でのジェラート、そして有名な「真実の口」でのいたずらなど、アンは生まれて初めての経験に心から喜び、ジョーもまた彼女の純粋さに心を奪われていきます。
その間、アーヴィングはライター型の隠しカメラで二人の姿を撮影し続け、着々とスクープの証拠固めを進めていました。
夜にはサンタンジェロ城近くの船上パーティに忍び込みますが、そこでアンの行方を追っていた本国の秘密警察と鉢合わせし、大乱闘に発展します。
二人は協力して追っ手を撃退し、テヴェレ川へ飛び込んで逃げ切りました。
川岸でずぶ濡れになった二人は、そこで初めてのキスを交わし、互いの愛情を確かめ合いますが、それは同時に、この夢のような恋の終わりが近いことを悟る、切ない瞬間でもありました。
【結】ローマの休日
楽しい時間はあっという間に過ぎ、アンは自らの立場と責任を自覚し、王女として大使館へ戻ることを決意します。
ジョーは彼女の決断を静かに受け入れ、何も言わずに車で大使館の近くまで送り届けます。
言葉にならない想いを胸に、二人は再会の約束もできないまま、最後の別れを告げました。
翌日、予定通りアン王女の公式記者会見が開かれ、会場には記者としてジョーとアーヴィングの姿もありました。
毅然とした態度で質疑に応じるアンは、最後にジョーと視線を交わします。
ジョーは、彼女との思い出を金には代えられないと決意し、スクープを世に出さないことを無言で伝えます。
そしてアーヴィングが撮った数々の写真を記念としてアンに手渡すと、王女はすべてを悟り、感謝の眼差しを返すのでした。
会見後、ジョーは一人、静寂に包まれた宮殿を背に、思い出を胸に抱いて去っていくのでした。
ローマの休日の感想
この映画が描くのは、身分違いの二人が過ごした、たった一日の奇跡のような恋物語です。
それは単なる恋愛譚に留まらず、個人の自由と公人としての責任という普遍的なテーマを内包しています。
ウィリアム・ワイラー監督による、ローマの美しい街並みを活かしたロケーション撮影は、モノクロ映像でありながら鮮やかな情景を観る者の心に焼き付けます。
オードリー・ヘプバーンの、まさに「妖精」と呼ぶにふさわしい天真爛漫な魅力と、グレゴリー・ペックの紳士的な佇まいは、奇跡的な化学反応を生み出しました。
特に有名な「真実の口」のシーンでの二人の愛らしいやり取りは、映画史に残る名場面です。
しかし、この物語の真骨頂は、夢のような時間と引き換えに訪れる、あまりにも切ない結末にあります。
最後の記者会見で、二人が視線だけで全てを語り合い、互いの未来のために愛を諦める姿には、幸福感と同時に胸が締め付けられるような切なさを感じ、忘れられない深い余韻が残りました。
ローマの休日のおすすめ理由
脚本、演出、俳優の演技、音楽、映像美の全てが完璧な水準に達しており、ロマンティック・コメディというジャンルの頂点に立つ不朽の名作であるためです。
時代を超えて色褪せない普遍的な魅力と、観る者の心を掴んで離さない切なくも美しい物語は、映画という芸術の素晴らしさを体現しています。
これ以上の評価は考えられません。
ローマの休日のその他情報
第26回アカデミー賞において、主演女優賞(オードリー・ヘプバーン)、原案賞、衣装デザイン賞の3部門を受賞。
ゴールデングローブ賞ではドラマ部門の主演女優賞を受賞するなど、世界的に高い評価を獲得。
AFI(アメリカ映画協会)が選出した「アメリカ映画ベスト100」や「情熱的な映画ベスト100」にもランクインしており、映画史に残る傑作として広く認知されています。


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