作品情報
- ゾンビランド
- 製作年:2009
- 洋画
- 製作年:2009
- 上映時間:88分
- カテゴリ:ホラー, コメディ, アクション
- 監督:ルーベン・フライシャー
キャスト
ゾンビランドのあらすじ紹介
【起】ゾンビランド
謎のウイルスによって人類の大半がゾンビ化した世界で、引きこもりの青年コロンバスは「ゾンビランドで生き残るための32のルール」を自作し、それを遵守することで生き延びていました。
彼は両親の安否を確かめるため故郷オハイオを目指す旅に出ますが、その道中で屈強なゾンビハンター、タラハシーと出会います。
タラハシーは失われた息子との思い出の味であるお菓子「トゥインキー」を異常な執念で探し求めていました。
性格も目的も正反対の二人でしたが、コロンバスが話し相手になることを条件に、タラハシーの車で共に旅を始めることになります。
この出会いは、孤独に生きてきたコロンバスにとって、世界と、そして他者と関わる最初の大きな一歩となったのです。
【承】ゾンビランド
旅の途中、二人はスーパーマーケットでウィチタとリトルロックというずる賢い姉妹に遭遇します。
姉妹は巧みな話術でコロンバスとタラハシーを騙し、彼らの武器と車を奪って走り去ってしまいます。
なんとか別の車を見つけ追いついたものの、再び姉妹の策略にはまりそうになり、奇妙な緊張関係のまま4人は行動を共にすることになりました。
姉妹の目的は、ゾンビのいない安全な場所だと噂される遊園地「パシフィック・プレイランド」へ行くことでした。
この共同生活の中で、コロンバスはクールなウィチタに惹かれ、タラハシーはリトルロックにかつての自分の娘の面影を重ね始め、彼らの間には疑似家族のような絆が芽生え始めていました。
【転】ゾンビランド
一行はビバリーヒルズに立ち寄り、偶然にも伝説のコメディアン、ビル・マーレイの豪邸を発見します。
驚くべきことに、ビル・マーレイ本人がゾンビの特殊メイクを施して邸宅内で生き延びていました。
彼らは憧れのスターと共に映画を観るなど、終末世界とは思えない夢のような時間を過ごします。
しかし、ビル・マーレイを驚かせようとしたコロンバスの悪ふざけが悲劇を呼びます。
コロンバスとタラハシーは、ゾンビのフリをしたビル・マーレイを本物と誤認し、ショットガンで撃ち殺してしまうのです。
この衝撃的な事件の後、コロンバスとの関係が深まることに恐れを抱いたウィチタは、リトルロックを連れて再び男たちを置き去りにし、パシフィック・プレイランドへと向かってしまいました。
【結】ゾンビランド
ウィチタとリトルロックがたどり着いたパシフィック・プレイランドは、安全な楽園ではなく、照明と騒音に引き寄せられた大量のゾンビが蠢く地獄でした。
二人はアトラクションの頂上でゾンビに囲まれ、絶体絶命の窮地に陥ります。
一方、姉妹に去られて失意の底にいたコロンバスは、彼女たちが危険な状況にあると察知すると、自らの臆病な心を奮い立たせ、ウィチタを救うことを決意します。
タラハシーもまた、家族同然に思っていた姉妹を救うため、遊園地へと乗り込みます。
コロンバスは恐怖心を乗り越えて数々のルールを破りながらも知恵と勇気で戦い、タラハシーは圧巻の戦闘力でゾンビをなぎ倒します。
激闘の末に4人は再会を果たし、コロンバスはウィチタと結ばれ、タラハシーは念願のトゥインキーを手に入れます。
彼らは血の繋がりを超えた「家族」という新しい故郷を見つけ、共に生きていくことを誓うのでした。
ゾンビランドの感想
本作は、ゾンビが蔓延る終末世界を舞台にしながらも、孤独だった人々が疑似家族を形成し、人との繋がりの尊さを見出していくという普遍的なテーマを内包した傑作です。
コロンバスの「ルール」がテロップで画面に叩きつけられるスタイリッシュな演出や、スローモーションを多用した爽快なアクションシーンは、単なるホラー映画の枠を超えた映像的快感を与えてくれます。
脚本はテンポが良く、ユーモアとシリアスのバランスが絶妙です。
ジェシー・アイゼンバーグの神経質なオタク演技、ウディ・ハレルソンのワイルドな魅力、エマ・ストーンのクールな美しさ、全てのキャスティングが完璧に機能しています。
特に、ビル・マーレイが本人役で登場し、あっけなく死んでしまうシーンは映画史に残るほど衝撃的で笑えます。
鑑賞後は、恐怖よりも多幸感と爽快感に包まれ、登場人物全員を愛さずにはいられなくなる、そんな魅力に満ちた作品です。
ゾンビランドのおすすめ理由
ゾンビ映画というジャンルに、ロードムービーの要素と家族愛のテーマ、そして秀逸なコメディセンスを融合させ、唯一無二のエンターテイメント作品に昇華させている点を最も高く評価します。
88分という短い上映時間の中に、アクション、笑い、感動が一切の中だるみなく凝縮されており、その完成度は驚異的です。
主要人物4人のキャラクター造形と俳優陣の演技が素晴らしく、彼らの掛け合いを見ているだけでも楽しめます。
ビル・マーレイの伝説的なカメオ出演は、この映画を忘れられない特別な一本にしており、満点に近い評価が妥当だと判断しました。
ゾンビランドのその他情報
本作は批評家から絶賛され、興行収入でも大成功を収めました。
2009年のシッチェス・カタロニア国際映画祭では観客賞を受賞するなど、数々の映画祭で高い評価を受けました。
特にビル・マーレイの怪演は話題となり、MTVムービー・アワードの「最高にクールなシーン」にノミネートされました。
批評サイトRotten Tomatoesでは批評家・観客共に極めて高い支持率を維持しており、「ショーン・オブ・ザ・デッド」と並ぶゾンビコメディの金字塔として、今なお多くの映画ファンに愛され続けています。


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